手首の角度について2つの話をしたい。
1つ目はディスクゴルフの全てのスローに共通する基本的なことである。
重要なポイントは投げた後の手首の内側(手の平の側)の角度が開いてはいけない、ということである。回転を与えるためにディスクを巻き込んだ時に、手首の角度が内側に曲がるのは当然である。しかし、リリースした後に手首の角度は真っ直ぐ=180度で止まらなければならない。これはあらゆるレベルのプレーヤーに共通する基本である。また、これはドライバー・アプローチ・パット全て同じであり、全てのフライングディスクの種目で共通する基本である。
これが出来ていない人へのアドバイスのポイントは、早くリリースをするということである。リリースが遅いと手首を使い過ぎて逆に回転力が死んだ上に左右のブレが大きくなる。そして手首を開く勢いが止まらずに、投げた後に手首の角度が外側に大きく開いてしまうのである。


2つ目はパットの時の手首の内側に折れる角度についてである。
以前にも述べたが、基本=定石 としてはパットのスタイルは大きく分けて2種類ある。まず、バックスイングからリリースまでディスクの高さを変えずに手首と肘を沢山曲げて回転を沢山つける投げ方であるが、このスタイルではバックスイングのトップで手首は内側に大きく曲がっても構わない。そこから徐々に手首を開いていってリリース後に真っ直ぐ=180度開く、のが正解である。ただし、スイングの過程で、開いていた手首の角度が瞬時に閉じてまた開く、のはよろしくない。動きが複雑でリリース直前の手首の角度の変化が大き過ぎて左右のブレが多くなってしまう。

パットのスタイルのもう一つの定石は肘の角度をスロー中にほとんど変えずに、下から上へ投げ上げるスタイルである。このスタイルにおいて精度が良くない人の多くは手首を使い過ぎている。このスタイルではスロー中に手首の角度はほとんど変えてはならない。特にリリースの直前に、開いていた手首が一旦閉じて瞬時に開くのはよろしくない。これでは精度が悪くなるのは当たり前である。
そこで問題なのは手首を使わずにどうやってディスクに回転を与えるか、ということである。答えは「指」を使って回転をつける、ということである。世界チャンピオン デビッドフェルドバーグは「握っていた手の平を、真っ直ぐ前に開いて押し出すだけ」という表現をしているが、これは指で回転をつけており、手首の角度はほとんど変えていない、ということである。ニッコー・ロキャストロもパットの時に全く手首を使っていない。握っていたディスクをただ離しているだけである。
コツは以下である。
①グリップでは手のひらとディスクの間に隙間を空けてはならない。これはフェルドバーグも強調している。
②ディスクの裏面を中指(薬指)を伸ばして支える。伸ばしている指の数は1~3本までどれでもOKであるが、必ず最も重さを支えている指が1本有るはずである。多くの場合は中指である。
③手首の角度はほぼ真っ直ぐ=180度を維持し、スロー中にほとんど変化はさせない。
④バックスイングのトップからディスクを前に動かす過程で、ディスクの重さを感じ支えている中指を曲げている状態から前に伸ばしながらディスクに回転をつける。つまり中指でディスクを前に押し出しながら回転を与える、ということである。
この指を使って回転をつけるのは慣れるまで結構難しいが、部屋の中でも簡単に練習することができる。ディスクを縦にして天井に向かって投げ上げれば、その場で何回でも練習することができる。是非トライしてみて欲しい。
また、実際に見るのがわかりやすいので、文章では良く分からない、という方は是非、私のところへ遠慮なく直接聞きに来てください!

PS 余談だが私は3つ目のパットスタイルに注目している。上記2つのスタイルを合わせた形である。肘は使いディスクの高さは変えない。そして手首は使わない投げ方である。真っすぐ引いて真っすぐ押し出すのだが手首の角度をあまり変えずに指で回転をつける。
この投げ方をしている日本のトッププレーヤーはまだいないが、アメリカには何人か存在している。グランドマスター世界チャンピオンのデビッド・グリーンウェルは典型的である。彼のパットは不思議な飛び方をする。胸の前から高さを変えずにディスクを真っすぐ前に押し出すのだが、ディスクの前の縁(ノーズ)が上がっていて、同じ高さでフワッと浮くように真っすぐゴールに向かって飛んでいき、鎖に当たって下に落ちる。とてもよく入るし、外れても遠くへ決して行きすぎないのである。私も真似してみたが全然できなかった。是非だれかチャレンジしてみて欲しい。